退職しました。そして、転職しました。

退職しました。そして、転職しました。

転職を決意するに至った経緯、実際の転職活動、そして退職に至るまでを書きたいと思います。

転職を決意するに至った経緯

先月までは、某SIer に勤めていました。
転職したいと思ったことはこれまで何度もありましたが、本格的に活動を始めたのはちょうど1年前です。コネやツテなどは持っていないので、正攻法で転職エージェントに登録しました。

転職理由は、現状に対する不満と未来への不安となるでしょうか。転職する人の中には家業を継ぐ人であったり、全く別のやりたいことが見つかったという人もいると思います。しかし、僕の場合は多くの人がそうであるように不満と不安でした。

現状に対する不満。それは、

  • 会社に対する不満
  • 人に対する不満
  • 仕事に対する不満
  • 環境に対する不満

があげられます。

「会社」については、経営状況や経営方針、社員の扱い方、などがありますね。とある施策については、社員を、そしてエンジニアを、バカにしてるなと思いました。それと色んな人がブログで書いていますが、受託開発という業務形態の限界を感じました。

「人」についてですが、「上司」という意味では不満はありませんでした。「同僚」や「後輩」もいい人ばかりです。まあ例外はありますけど、人間には比較的恵まれていたと言えると思います。あえて言うなら、まわりの技術レベルでしょうか。技術力の高い人はとんと見なくなりました。研鑽しあえる人がいなくなりました。

「仕事」については、最後にやっていた仕事に関しては、ある意味ではおもしろい仕事でしたが、それは自分をエンジニアだと思っている私にとっては「オレじゃなくてもいいんじゃね?」という部分が多かったです。いや、それだけではないですね。いくらエンジニアを自認していても、会社は自分には技術以外のものを求めてきます。プロジェクトのマネージメントならそれはよいのですが、どちらかというと営業的な要素が増えてくる。営業というのは立派な仕事ですが、自分に合うかどうかというと合わない。たぶんストレスで死んじゃうんじゃないかと思いました。

「環境」。会社との距離という意味では家からは近かったし、会社自体もきれいだったし、特に環境面での不満はなかったです。ただ最後にしていた仕事は常駐業務であり一時間半かけて客先に通勤していたのは、まぁ少しきつかったかな。

実際の転職活動

転職活動は、まぁダメダメでしたね。
転職したいという思いは強かったのですが、どこに行って何をしたいという思いは曖昧でした。

結局、受託開発の限界を感じながらも、他社の SI を受けてみたりしました。社内SE になるのもいいかと思い、某メーカーなどを受けたりもしました。しかし持ち前の面接の下手さで、ことごとく落ちました。

活動をしたりしなかったりで1年が経とうとしたときに、転職エージェントに勧められた、自社サービスを構築・提供している、ある会社を受けました。面接でも言いたいことをちゃんと伝えることができ、評価もしてもらい、その会社から内定を得ることができました。

この転職が正しかったかどうかはわからないですが、まぁ決まった以上、あとはそこでがんばるのみですね。

退職

これがとても大変だった。スマートには行きませんでした。結構もめました。

7月末に上司に退職の意を伝え、部長にも伝えました。
社内規定には最低1ヶ月前には伝えるようにとあったため、8月末を退職日として伝えました。

ところが、上長には「それはならん」と言われました。後任者の準備や引き継ぎを考えると期間が短すぎるという理由でした。

法律的には、会社側が退職日の変更ができないことは知っていたので面食らいました(法務部にも確認した)。その後、何日か過ぎ、人事部に上長より退職の旨が伝わっているのか直接確認すると「そんな届けはでてないよ」とのことでした。

民法627条第一項をみても、退職は当事者が一方的にするものであり、上長がこれを止めるのは違法ではないかと思いました。

このあたり、もしかしたら実はいろいろな理由があったのかもしれません。会社側にもいろいろな事情があります。しかし事情はこちらにもありました。内定が決まった会社は9/1入社を条件としていたのです。「応相談」と書いてはいましたが。

正直なところ、円満に退職もしたかったし、「別に一ヶ月くらい延びてもいいか」と思いました。応相談とあるし、事情を話したらわかってくれるだろうと。ふつうに考えると、自分-今の会社-次の会社の三者の問題です。この三者が問題なければそれでいいはず。しかし、第四者である転職エージェントから、9/1 は守るように強く強く言われました。内定が取り消されるリスクもあるし、ここで話をまとめてくる能力も相手は見ているよ、と。

それって、転職エージェント側の売上時期を気にしているだけじゃないの?と冷静に思いましたが、言っていることは別に間違っていると言えないことも事実です。

正直悩みました。

結局、転職エージェントの言っていることを真に受けました。しかしどうやって8月末退職に持って行くかが問題です。上述のとおり、法律的には会社側に問題があり、こちらに落ち度はありません。その旨をメールにしたため、人事部長に直接退職届を送付しました。現場では届けを握りつぶすことはできても、人事部としては受理せざるを得ないわけです。やらしいですが、文中には「労働基準監督局」という文言も含めました。

ある意味、やり過ぎの感は否めないです。

ただこちらの目にも、上長側とは話し合ってわかり合えるような状況ではないように映っていましたし、今考えても仕方がなかったと言えます。

結果、退職日は8末となりました。後任者が急遽用意され、引き継ぎをなんとか終え(引き継ぎに完璧な終わりってないんだけど)、有給消化は数日だったけれども得ることができ、無事退職できました。

退職の旨を伝えたときに、上司、上長には引き留められました。

これはありがたいことではあります。しかし「辞められると困る」ということは言われましたが、「私」という人間が必要なのだという説明はありませんでした。私というパーソナリティを評価した上での引き留めではなく、今の売上を確保するのに君というコマがいるのだ、というように感じられました(被害妄想はありますが)

部下が辞めると言い出したときに、果たして私はなんて声をかけるべきなのかと自問しました。

最後に

転職を考えている人はとりあえず活動するのはいいことだと思います。自分自身を客観的に見つめ直すという時間はなかなか持てないものです。それに、他社のことを調べたり面接を受けたりすると自社のよいところも見えてくると思います。

あと退職時に引き留められることはあるかと思います。しかし退職は労働者の権利です。会社側が退職日を延長したり、退職届の受理をしなかったりするのは違法(のはず)です。会社側のいいなりにならずに、法律を盾に、自分の身を守ることも大切です。


さて、がんばろっと。