邪魅の雫 [2]

やっと読み終えた。3時くらいまで読んでた。
で、おもしろかった。話はかなりややこしいので、そういうところはちゃんと理解してない。けど楽しめた。京極は雰囲気だけでよいのだ。そして最後の1ページがいい。『狂骨の夢』の終わりもよかったけど。

以下、引用。

 駄目な奴は必ず見返りを欲しがる。自分の行いを保証してくれる何かを絶対に欲しがるのだ。
 何かなければ不安なのだろう。
 自分はこんなに大変なことをした、これだけの仕事をした、こんなに苦労をした、だからこんなに功績があったんだと──。
(中略)
 だから褒めて、と云っているのだ。上手に出来たからお駄賃を頂戴、と云っているのだ。
 児童(こども)である。
 頭が悪いんだ、きっと。
 そう思う。
 誰かに認めて貰わなければ、良くやったねと云って貰わなければ、己できちんと評価できないのだろう。
 正当化もできない、責任も取れない。
 自信がないのだ。だから恩着せがましいことを何度も云う。褒めて褒めてと繰り返す。お菓子を強請る児童のように。
 大の大人が見苦しい。

ある人に云ってやりたいね。

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)